23rd
ある日、ふと見ていたテレビのクイズ番組で、「台形の面積の公式を答えよ」「円の面積の公式を答えよ」という問題が出ていたのだが、その回答を間違える大人が多かったのに驚いた。私はどちらも答えられる。私は長年数学に対する苦手意識を持っていたので、私が答えられる問題なのに、答えられない人がこんなに多いとは、以外だった。クイズのプレッシャーで間違えたという可能性はあるが、もしかして、案外忘れてしまっている大人が多いのではないか?
ここに、私の仮説が浮かんだ。答えられなかった人は、ただ公式を丸暗記しただけだったから、大人になって数学の問題を解く機会がなくなると、忘れてしまったのではないだろうか。私が覚えていたのは、なぜその公式になるのかを理解していたからだ。
そういえば、分数の割り算は、割る数の分母と分子をひっくり返して掛けるというのは、知っている人は多いだろう。「そのくらい常識だよ」と言う人も多いだろう。しかし、「なぜ、割る数の分母と分子をひっくり返して掛けたら、分数の割り算をしたことになるのか」ということがわかっている人は、案外少ないのではないだろうか。私はこれも理解している。
つまり私は、「なぜそうなるのか」がわからないことには、なかなか先へ進めない気質を持っていたのだ。しかし、私が受けた教育カリキュラムでは、九九の暗記、公式の暗記、暗算の速度と正確さ、それらによって大量の計算ドリルをこなせる力が重視されており、そのような内容では、私のような子は、まだ十分に「なぜそうなるのか」が理解できていないのに、どんどん先へ進んで行かれるような状態で、およそついていけるものではなかったのだ。
それならば、塾に行っていた時だけ数学が出来ていたのも納得がいく。塾では「なぜそうなるのか」を教わっていたからだ。
たぶん、そういうことなんだと思う。一般的に「要領が悪い」と言われる部類の人たちなんだろうな。
(via bardiche-side-b)